銅沼

研究者や達人の目にうつる裏磐梯の魅力とは?

ここでは、裏磐梯をフィールドとして研究活動をしている方や、○○名人!、○○達人と噂される方々から見た裏磐梯の魅力をそれぞれの視点から語っていただきました。

【 火山のダイナミズムを銅沼で 】佐藤 公

■プロフィール■
さとう・ひろし。磐梯山噴火記念館 副館長。1956年に北塩原村に生まれる。 高校生まで福島で生活し、32歳で裏磐梯に戻ってくる。磐梯山噴火記念館で学芸員として、火山の啓蒙活動をしている。第1回裏磐梯エコツーリズムカレッジ講師。


今を生きる私たちは、この美しい景観の裏磐梯にのみ、目を奪われがちである。

しかし、たかだか百数十年前の火山活動が、この美しい景観を作っていることを自覚している人は少ない。日本は世界でも有数の火山大国で、こんな小さな島国に世界の10%にあたる108の火山を抱えている。日本には28の国立公園があるが、その半分以上は、火山活動により美しい景観が作られために指定を受けている。

小磐梯という山が水蒸気爆発と岩屑(がんせつ)なだれ(岩なだれ)により、山体崩壊をして北麓の谷間を埋めて作り出したものが、裏磐梯の象徴とも言える五色沼であり、桧原湖などの300余りの湖沼群である。岩屑(がんせつ)なだれという現象は、日本にもっとも多い成層火山を形成する安山岩質の火山においては、数十万年という火山活動の中で、数回程度発生することがわかってきた。私たち人間はどんなに長生きをしてもせいぜい100年程度だが、火山の活動は非常に長期に渡る。この人間の限られた時間の中で、火山の雄大な時間を感じ取ることは、かなり難しい。

それでも、磐梯山という火山のダイナミズムを1番に感じることができる場所は、やはり銅(あか)沼ではないかと私は考える。馬蹄形に開いたその火口壁と、今でも噴気を上げている様に、磐梯山は生きていると強く感じるのである。

■お勧めの本■

死都日本」石黒耀・著、講談社、2002年9月発行

近未来、九州で巨大噴火が発生し、その噴火の際に政府はどう対応するか。巨大火砕流の表現がすばらしい。

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